低用量ピルとは?種類や効果、値段はいくら?

2025.01.11

低用量ピルとは?種類や効果、値段はいくら?

日本でも服用する女性が増えてきている「低用量ピル」。

低用量ピル=避妊のイメージのある方が多いと思いますが、ピルは子宮内膜症や月経困難症、月経前症候群(PMS)、肌トラブルの改善にも効果的であると言われており、女性の強い味方であることが分かります。

この記事では、低用量ピルの具体的な効果やその仕組み、ピルの種類、値段相場についても詳しく解説していきます。

低用量ピルの服用を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

そもそもピルとは?ピルの仕組み

生理が軽くなる?ピルの仕組み

ピルとは、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)という2つの女性ホルモンを含む飲み薬です。

通常は卵子が成熟すると、脳から卵巣に「排卵して」と指示するホルモンが分泌され、それによって排卵が起こります。

しかし、ピルを飲むと体外から女性ホルモンが供給されるため、脳は「体に十分なホルモンがある」と思い込み、排卵に必要なホルモン分泌が抑えられます。

その結果、排卵が抑制され、避妊効果が得られる仕組みです。

低用量ピルとは?

低用量ピルは、女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)を「低用量」で含む避妊薬です。

一般的に「ピル」と言えばこの低用量ピルを指し、国内では約2.9%の女性が服用しているとされています。
参考:厚生労働省「緊急避妊薬に関する海外実態調査」

低用量ピルは正しく服用することで、99%以上とかなりの高確率で妊娠を防げます。コンドームやアフターピルなど他の避妊法と比べても、最も避妊効果が高いと言えるでしょう。

さらに低用量ピルは避妊効果だけでなく、子宮内膜症や月経困難症などの改善にも利用されています。

避妊だけじゃない!低用量ピルの効果

低用量ピルの効果

前述のとおり、低用量ピルには高い避妊効果のほか、

・子宮内膜症
・月経困難症
・月経前症候群(PMS)の改善
・ニキビ予防や肌荒れの改善
・卵巣がん・子宮体がんの予防
・生理のコントロール

などさまざまな効果があります。

ここでは低用量ピルの効果について、詳しく解説していきます。

99.7%の避妊効果

避妊法 理想的な使用*(%) 一般的な使用**(%) 1年間の継続率 (%)
ピル(OC) 99.7 8 68
コンドーム 98 15 53
殺精子剤 82 29 42
ペッサリー 94 16 57
薬物添加IUD 99.4~99.9 0.1~0.8 78~81
リズム法 91~99 25 51
女性避妊手術 99.5 0.5 100
男性避妊手術 99.9 0.15 100
避妊せず 15 85

*理想的な使用とは:選んだ避妊法を正しく続けて使用している場合
**一般的な使用とは、飲み忘れを含め一般的に使用している場合

参考:日本産科婦人科学会

低用量ピルの服用による避妊効果は99.7%と報告されており、正しく服用すれば、ほぼ100%に近い確率で妊娠を防ぐことが可能です。

具体的には、ピルに含まれる女性ホルモンが脳に働きかけ、排卵を抑えることで妊娠を防ぐ仕組みです。妊娠が成立するには排卵が必須であるため、排卵が起こらなければ妊娠も成立しません。

一部では「低用量ピルに避妊効果はないのでは」と誤解されることもありますが、実際には避妊効果は高く、飲み忘れがなければ十分な効果が得られるでしょう。

いつから飲み始めれば良い?

避妊効果が得られるタイミングは、飲み始めた時期によって異なります。

生理が始まった日から服用を始めた場合は、その日からすぐに効果が得られます。

一方で、生理初日以外の日から服用を始めた場合は、7日間継続して飲み続ける必要があります。この期間が経過するまでは、避妊効果は得られません。

低用量ピル服用中に生理日移動はできる?

低用量ピル 28錠タイプと21錠タイプ

低用量ピルには28錠タイプと21錠タイプがあり、休薬期間(7日間)の過ごし方が異なります。

21錠タイプ 21錠実薬 残り7日間は休薬期間
28錠タイプ 21錠実薬 残り7錠はプラセボ(偽薬)

7日間の休薬期間に生理が来る仕組みですが、この期間をずらすことも可能です。

たとえば生理開始日を遅らせたい場合には、休薬期間を設けずに、移動させたい日数分だけ実薬を服用します。

ただし、低用量ピルの種類によっても異なりますので、一度クリニックに相談すると良いでしょう。

子宮内膜症や月経困難症の緩和

子宮内膜症や月経困難症の緩和

子宮内膜症とは、子宮の内腔以外に子宮内膜に似た組織が現れる病気で、重い生理痛や不妊の原因になることもあります。
ピルの服用によってホルモンバランスが整うと、子宮内膜の増殖を抑えられ、症状の緩和が期待できます。

月経困難症は生理期間中におこる生理痛や吐き気、頭痛などの症状が特徴です。ピルを服用すると、生理中に剥がれ落ちる子宮内膜が厚くならず、痛みの軽減に繋がります。

月経前症候群(PMS)の緩和

月経前症候群(PMS)の緩和

月経前症候群(PMS)とは、生理10日前~3日前に起こる不調のことです。代表的な症状としては、乳房痛、眠気、集中力の低下、イライラなどがあり、身体的な不調だけでなく、感情面にも影響を及ぼします。

PMSが起こる原因の1つに、排卵や生理による「女性ホルモンの乱れ」が挙げられます。

ピルを服用すると排卵が抑制され、女性ホルモンの乱れも緩和されます。これにより、PMS症状の改善が期待できる仕組みです。

生理不順の改善

生理不順の改善

生理不順とは、月経の周期や期間に乱れがある状態です。

生理周期の目安は21日~35日と言われますが、それよりも大幅に短かったり長かったりするケースが生理不順に該当します。また、生理期間が短い(1~2日間)、長い(8日以上)の場合も生理不順にあたります。

低用量ピルを服用すると、28日の周期で生理がくるようになります。これにより、生理不順が改善されていきます。

がんのリスク軽減

がんのリスク軽減

「ピルはがんのリスクを増加させる」という噂もありますが、低用量ピルは卵巣がん、子宮体がん、大腸がんのリスクを下げると言われています。

特に子宮体がんに関しては、服用を中止した後もその効果は20年間以上持続すると言われているのです。

一方で、乳がんの発症リスクをわずかに増加させる可能性が指摘されています。乳がん治療中の方や治療後5年未満方は、使用が制限される場合がありあす。

肌荒れの改善

肌荒れの改善

低用量ピルは、ニキビなどの肌トラブルにも効果的です。

実は、肌荒れにも女性ホルモンの乱れが関係していることが分かっています。女性ホルモンの1つである黄体ホルモンには、皮脂の分泌が増える作用があるためです。

低用量ピルの服用によって女性ホルモンのバランスが整うことで、肌荒れやニキビ改善にも期待ができます。

低用量ピルの種類と特徴一覧

低用量ピルと一口に言っても、開発された順番(世代)やホルモンの配合量によっていくつかの種類に別れます。

ここでは世代による分類と、ホルモン配合量による分類について解説します。

世代による分類

世代による分類

開発された順番(世代)によって、第一世代~第四世代まで分類されます。

それぞれ含まれる黄体ホルモンの種類や男性化作用(アンドロゲン)の強さが異なり、その特徴や現れやすい副作用も異なります。

黄体ホルモンの種類 男性化作用の強さ 主なピル
一世代 ノルエチステロン 高い シンフェーズ
フリウェル
ルナベル
第二世代 レボノルゲストレル 中程度 アンジュ
トリキュラー
ラベルフィーユ
第三世代 デソゲストレル 低い マーベロン
ファボワール
ジェミーナ
第四世代
※超低用量ピル
ドロスピレノン ほとんどない ヤーズ
ドロエチ
ヤーズフレックス

第一世代のピルの特徴

第一世代のピルの特徴

第一世代のピルは最も古いタイプであり、後の第二世代以降はこの第一世代を改良して作られました。「改良された」というと、第一世代は劣っているのでは?と思うかもしれませんが、第一世代にも独自の良さがあります。

第一世代に含まれる「ノルエチステロン」には、出血量を減らし、生理痛を緩和する効果があります。そのため月経困難症に悩む方には特に向いていると言えるでしょう。

ただし、他の世代と比べて不正出血が起こりやすいという副作用があります。

第二世代のピルの特徴

第二世代のピル

第二世代のピルは第一世代の課題であった不正出血が起こりにくく、生理周期が安定しやすいのが特徴です。

避妊効果も安定しており、生理痛が重い方だけでなく、初めてピルを服用する方にも推奨されています。

ただし、男性化作用(アンドロゲン作用)が強いことに注意が必要です。ニキビや薄毛に悩む女性には、他のピルが推奨されることもあります。

第三世代のピルの特徴

第二世代と比べて男性化作用(アンドロゲン)が弱いため、第二世代の課題であったニキビや薄毛は出にくいとされています。

一方で、他の世代と比較して血栓症のリスクが高まるとも言われていますが、可能性はごく低いとされています。

第三世代は副作用も少なく、避妊や肌荒れにも効果的であるため、最もよく処方されている低用量ピルであると言えるでしょう。

第四世代のピルの特徴

第四世代のピルの特徴

最新の第四世代は、他の世代と比べてエストロゲン(卵胞ホルモン)が少ないのが特徴で「超低用量ピル」とも呼ばれています。

エストロゲンが少ないため副作用が出にくく、月経困難症や子宮内膜症の改善に有効とされています。さらに月経前症候群(PMS)の治療に用いられることも多いです。

避妊目的では検証が行われていないため、避妊での使用はできない点に注意が必要です。

ホルモン配合量による分類

世代だけでなく、1錠あたりに含まれる女性ホルモンの量によっても種類が分かれています。
これを相性(そうせい)と言い、1相性や3相性などの種類があります。

ホルモン配合量による分類

種類 ホルモン量の特徴 主なピル 特徴
1相性ピル 全期間を通してホルモン量が一定 マーベロン21、ファボワール、ルナベル ホルモン量が一定のため、副作用が安定しやすい。飲み忘れによる影響が少ない。
3相性ピル ホルモン量が3段階で変化する トリキュラー、アンジュ28、シンフェーズ 月経周期に近いホルモンの変動に合わせているため、自然な感じで月経が来る。副作用が少ないとされることもある。

1相性ピル

21錠の実薬に含まれる女性ホルモンの量が”一定のもの”を「1相性ピル」と言います。

どの錠剤も含まれるホルモンの量が同じであるため、ホルモンバランスが安定しやすい特徴があります。

副作用が少なく飲みやすいため、服用中の体調変化も少ないと言われています。また、万が一飲み忘れてしまった場合も、影響は少ないでしょう。

3相性ピル

21錠の実薬に含まれるホルモン量が、女性ホルモンの変化に合わせて3段階に分かれているものを「3相性ピル」と言います。

女性の自然なホルモンバランスの変化になぞって配合されているため、比較的副作用が感じにくいとされています。

ただし配合量が異なるため、飲み忘れや飲む順番には注意が必要です。

自分に合ったピルの選び方

ピルの選び方は、体質や健康状態によっても異なります。以下のポイントをチェックすることで、自分に合ったピルを見つけやすくなるでしょう。

ピル服用の目的 世代・相性別の特徴
避妊 世代や相性ごとに避妊効果の大きな差はない
月経不順・生理痛の緩和 3相性ピルや最新の世代のピルはホルモンの変動に合わせて調整されているため、生理痛の緩和が期待できる
肌荒れ・ニキビの改善 第三世代や第四世代は皮脂の分泌を抑える効果が期待できる

ただし基本的には、医師としっかり話し合った上で、自分に適切なピルを処方してもらうのが基本です。

医師に相談する際のチェックポイント

医師に相談する際のチェックポイントを押さえておくと、適切な診断やアドバイスが受けられるでしょう。

目的を明確にする

ピルは避妊以外にも、子宮内膜症や生理痛の緩和などさまざまな目的で使用されています。

「避妊したい」「生理日を遅らせたい」「生理痛を和らげたい」など、服用の目的を伝えましょう。

過去の病歴を伝える

低用量ピルには重大なリスクとして、血栓症があります。
高血圧や前兆を伴う片頭痛のある方は、必ず医師に伝えるようにしましょう。

服用している薬を伝える

日常的に服用している薬やサプリメントがある場合には、医師に伝えましょう。抗生物質や抗てんかん薬などは、ピルの効果を低下させると言われています。

心配事があれば質問する

上記以外にも副作用やリスク、飲み忘れの対処法について疑問がある場合には、事前に相談し、不安を解消しておきましょう。

低用量ピルの副作用

これまでピルの種類や効果について解説しましたが、「副作用はあるの?」「身体に悪影響はあるの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

大体の方は問題なく服用できるピルですが、飲み始めには頭痛や吐き気などの副作用が現れることもあります。

吐き気・嘔吐

日本産婦人科学会のガイドラインによると、悪心(吐き気)や嘔吐は1.2%~29.2%の人に見られ、最も頻度の高い副作用とされています。

特にピルを飲み始めた初期の頃は、ホルモンバランスが安定しないため、この症状が現れやすい傾向があります。

初めてピルを服用する場合は、夕飯の後や寝る前がおすすめです。眠っている間に副作用がピークとなるため、日中に副作用が出にくいとされています。それでも辛いときには、市販の吐き気止めを服用しましょう。

服用開始から2~3ヵ月後には落ち着くことがほとんどです。長引いたり、日常生活に支障をきたす場合には、医師に相談することをおすすめします。

参考:日本産婦人科学会「低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン(改訂版)

胸の張り・痛み

日本産婦人科学会のガイドラインによれば、乳房の張りは0.1%~20%の人に現れるとされており、吐き気の次に現れやすい副作用であると言えます。

吐き気と同様、飲み始めた初期の頃に起こりやすく、薬に慣れることで少しずつ症状が緩和されることが一般的です。

温かいお風呂に浸かることで、痛みや張りが軽減されることがあります。また適度なストレッチで体をほぐし、内側から温めることも大切です。

軽度で一時的なものがほとんどですが、痛みが強い場合や張りが長引く場合には、医師に相談しましょう。

参考:日本産婦人科学会「低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン(改訂版)

頭痛・片頭痛

日本産婦人科学会のガイドラインによると、頭痛・片頭痛は3.4%~15.7%の人に見られると分かっています。

これも吐き気と同様、ピルの服用によってホルモンバランスが変化することによっておきます。

頭痛や片頭痛は、脱水によっても悪化することがあります。水分不足にならないよう適度な水分補給を心掛けましょう。

低用量ピルは市販の頭痛薬との併用も可能です。ただし、アセトアミノフェンが含まれる頭痛薬の場合は、ピルの効果を弱める可能性があるため注意が必要です。

参考:日本産婦人科学会「低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン(改訂版)

副作用が心配な方は超低用量ピルも!

副作用が心配な方には、第四世代である「超低用量ピル」が処方されることがあります。

超低用量ピルは含まれるエストロゲン(卵胞ホルモン)がごく少ないため、副作用の軽減が期待されています。低用量ピルでは吐き気などの副作用が見られる方が、超低用量ピルを選択されることもあります。

ただし、避妊効果に関する試験が少なく、避妊目的ではあまり服用されていない点に注意が必要です。

ピルを飲んではいけない人って?血栓症のリスク

ここまで副作用について解説してきましたが、低用量ピルにはわずかながら、命に関わる重大なリスクもあります。それが「血栓症」です。

血栓症とは、なんらかの原因で血管に血の塊ができ、血管が詰まってしまう病気です。

ピルに含まれるエストロゲン(卵胞ホルモン)には「血液を固まりやすくする」作用があります。そのため、血栓症のリスクがある方は注意が必要です。

服用前に必ず医師に相談しましょう。

・35歳以上の喫煙者(1日に15本以上タバコを吸う方)
・心血管疾患の既往がある方
・閉経した方
・前兆のある片頭痛を持っている方
・高血圧の方

その他、下記の方も注意が必要です。
・乳がんまたは子宮がんにかかっている方
・授乳中の方
・産後まもない方

低用量ピルはどこで手に入る?薬局では購入できない

日本において低用量ピルは「医療用医薬品」に分類されており、購入するには医師の処方箋が必要です。

そのため、ドラッグストアや薬局で、処方箋なしに低用量ピルを購入することはできません。

必ず医師の診察を受け、自分の体質や生活習慣に合った低用量ピルを処方してもらいましょう。

①医療機関(産婦人科・婦人科)を受診

低用量ピルを入手したい場合には、産婦人科や婦人科などの医療機関を受診するのが一般的です。

対面での受診となるため、医師が直接、体質や健康状態を確認した上で、自分に合った適切なピルを処方してもらえます。

直接医師に話を聞いてもらえるため、初めてピルを服用する方にも安心だと言えるでしょう。

②オンライン診療

現在はオンライン診療を受け付けているクリニックも増えています。

自宅から医師の診察を受けられ、提携された薬局から自宅へ配送してもらえるので、仕事やプライベートで忙しい方や、自分に合うピルが分かっている方におすすめです。

通販で買えるピルは危険!

医療機関の受診やオンライン処方以外に、「個人輸入」という形で通販からピルを購入できる場合もあります。

処方箋なしで手に入る気軽さが魅力だと思う方も多いかもしれませんが、注意が必要です。

通販で販売されているピルの中には、破損していたりホルモンの配合量が不明なものもあり、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

いくら手軽で安価でも、偽物を購入するリスクが高いと言えるでしょう。

低用量ピルは保険適用になるの?

低用量ピルを購入する際、保険は適用になるのか疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

結論、低用量ピルが健康保険の適用になるかどうかは、服用の目的によって異なります。

保険適用(子宮内膜症などの治療が目的)

現在の日本では、子宮内膜症や月経困難症、月経前症候群(PMS)と診断され、その治療を目的に服用する場合に保険適用となります。

上記の治療を目的に服用する場合には、3割負担で受診・処方を受けることが可能です。

保険適用外(避妊や月経移動が目的)

妊娠は病気ではないため、避妊を目的に服用する場合には、健康保険の適用にはなりません。避妊は「自己選択」によるものであり、治療が目的ではないためです。

また、月経移動や生理周期のコントロール、肌トラブル改善が目的の場合も同様です。医療的に特定の症状がない場合には、費用の全額が自己負担となります。

低用量ピルはいくらで購入できる?値段相場を解説!

ピルの種類 値段の相場(1シートあたり) 種類 保険適用 主な用途

 シンフェーズ

約2,000円~2,500円 第1世代・三相性 × 避妊
フリウェル 約500円(ジェネリック) 第1世代・一相性 月経困難症、子宮内膜症
トリキュラー 約2,000円~3,000円 第2世代・三相性 × 避妊
アンジュ 約2,000円 第2世代・三相性 × 避妊
マーベロン 約2,000円~3,000円

第3世代・一相性

× 避妊
ファボワール 約2,000円 第3世代・一相性 × 避妊
ヤーズ配合錠 約5,000円 第4世代・一相性 子宮内膜症、肌荒れ改善

上記の表のとおり、低用量ピルの相場は、1シートあたり2,000円~3,000円程度であると言えるでしょう。

第1世代~第3世代まで、世代による金額に大きな違いは見られないことが分かります。

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一方で「超低用量ピル」と呼ばれる第4世代のピルは、他のピルよりも金額がやや高めであることが分かります。副作用が比較的起こりにくいことや、新しい成分が含まれていることなどが原因として挙げられるでしょう。

1日1錠!ピルの服用方法

  1. ピルは基本的に、1日1錠服用します。
  2. なるべく体内でのホルモン血中濃度を一定に保つためにも、毎日同じ時間に服用しましょう。

前述しましたが、低用量ピルには28錠タイプと21錠タイプがあります。28錠タイプには21錠の実薬(ホルモンが含まれる薬)と7錠のプラセボ(偽薬)が入っており、飲み忘れを防ぐ設計になっています。

21日間は実薬を服用し、残り7日間が休薬期間です。この間に生理が来る仕組みです。

Q&A

Q1.飲み忘れた場合はどうしたらいい?

ピルの飲み忘れの対処法

この場合の対処法は、経過時間によって異なります。

  • ・24時間以内:1日に2錠服用
    ・24時間以上:1日2錠服用→追いついたら1日1錠服用

前回の服用から24時間経過する前に気付いた場合には、なるべく早い段階で前回の分を服用しましょう。その後は普段通りの服用で問題ありません。

次の日の服用時に気付いた場合には、忘れた分と合わせて2錠を飲むようにしましょう。

2回以上連続して忘れた場合には、避妊効果が低下する場合がありますので、クリニックへの相談をおすすめします。

Q2.他の避妊法と併用は必要?

低用量ピルの避妊効果は99%以上です。服用方法をきちんと守っていれば、避妊効果は非常に高いです。

ただし飲み忘れなどの可能性がある場合には注意が必要です。性感染症を防ぐためにも、コンドームの併用をおすすめします。

Q3.生理が軽くなるって本当?

生理痛は、月経時に子宮内膜が剥がれる際に分泌される物質が、子宮の収縮を引き起こすことによって起こる仕組みです。子宮内膜が厚い方ほど収縮が大きくなり、痛みを感じやすいと言われています。

低用量ピルは子宮内膜の増殖を抑制するため、月経時の出血が少なくなり、生理痛も軽減されることがあります。

Q4.不正出血が起こることはある?

低用量ピルを服用すると、不正出血が起こることがあります。特に初めて服用する場合や、飲み忘れがある場合に見られ、体がホルモンに慣れるまでの2〜3ヶ月間に起こりやすいです。

多くは時間とともに自然におさまりますが、数ヶ月以上続く場合や出血量が多い場合は、医師に相談しましょう。

Q5.ピルを飲むと太るって本当?

低用量ピルの服用と、体重増加には関連性はないことが分かっています。

一方で、ピルの服用によって「むくみ」や「食欲増進」が起こることがあります。身体がむくんだり、食欲が増して食べ過ぎたりしてしまうと、体重増加に繋がることもあるでしょう。

Q6.妊娠に影響はあるの?

低用量ピルをやめると、通常は数ヶ月以内に排卵が再開し、妊娠できるようになります。

ピルを長期間使用しても、妊娠能力に影響はないと言われています。

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