生理遅らせたり早めたりするにはピルがおすすめ!ドラッグストアでも購入できる?

2025.01.11

生理遅らせたり早めたりするにはピルがおすすめ!ドラッグストアでも購入できる?

大事な仕事や旅行と生理が重なりそうなとき「生理日の移動はできるの?」と考える方も多いのではないでしょうか。

生理日を移動させたい場合には、中用量ピルまたは低用量ピルを服用する必要があります。

生理までに時間がなく、急ぎでピルが必要な場合、ドラッグストアで購入できるのか気になりますよね。

この記事では生理を遅らせるピルの特徴や、ドラッグストアでの販売状況、購入方法について解説します。ぜひ参考にしてみてください。

生理日を遅らせたいなら中用量ピルが◎

生理を遅らせたい場合

生理を遅らせたい場合は、中用量ピルの服用が一般的です。

生理開始予定日の5~7日前から飲み始め、大事な予定がある日またはその翌日まで飲み続けます。服用を中止すると、その後2~3日後に生理が始まる仕組みです。

低用量ピル服用中に生理を遅らせることはできる?

避妊等を目的に日常的に低用量ピルを服用している方は、服用方法を調整することで、生理日を遅らせることが可能です。

低用量ピルは21日の実薬服用期間と7日間の休薬期間(または偽薬服用)があり、28日分が1シートになっています。

生理日を遅らせたい場合には、休薬期間を設けずに、次のシートから実薬を服用することで、生理を遅らせることができます。

休薬期間を飛ばすことで、ホルモン供給が維持され、子宮内膜が剥がれ落ちる(生理が来る)タイミングを遅らせることができる仕組みです。

ピルで生理を早めることもできる!

中用量ピルで生理を早める場合

生理日を早めたい場合は、中用量ピルまたは低用量ピルを服用します。

どちらにもエストロゲンとプロゲスチンという2種類の女性ホルモンが含まれますが、中用量ピルの方がエストロゲンの含有量が多いため、短期間で効果を得やすいという特徴があります。
ただしその分、副作用が現れやすいデメリットもあります。

即効性を求めるなら中用量ピル、副作用を避けて長期間服用する場合は低用量ピルがおすすめと言えるでしょう。

低用量ピル 中用量ピル
メリット ・副作用が少ない
・長期間の服用が可能
・避妊効果も期待できる
・即効性がある
・短期間の服用で効果を得やすい
デメリット ・即効性が低い
・生理を早める場合は事前に長期間の服用が必要
・副作用が出やすい
・長期服用に不向き

低用量ピルで生理を早める方法

次の生理まで期間がある場合には、低用量ピルで生理を早めることが可能です。

前回の生理が始まってから5日目までに服用を開始し、14日間連続して服用します。その後、服用を中止すると2~3日後に生理が来る仕組みです。

前の生理が始まったタイミングから服用する必要があるため、余裕を持ったスケジュール管理が重要です。

低用量ピルには避妊効果もあり、副作用も少ないので、長期的に服用したい方におすすめです。

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低用量ピルとは?種類や効果、値段はいくら?

中用量ピルで生理を早める方法

14日以上連続して低用量ピルを服用できない場合や、次の生理までの期間が短いときには、中用量ピルが処方されます。

前回の生理が始まってから5日目までに中用量ピルの服用を開始し、10日間連続で服用します。服用を中止すると、2~3日後に生理が始まる仕組みです。

中用量ピルを服用する場合でも、前回の生理が始まってから5日目には服用を開始する必要があります。いずれにせよ、生理を早める際は余裕を持って医療機関を受診しましょう。

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低用量とどう違う?中用量ピルの使用目的と月経移動の効果を解説

ピルには副作用もある!

ピルには、下記のような副作用が現れることがあります。

副作用 中用量ピル 低用量ピル
吐き気・嘔吐 比較的頻度が高い 軽度の吐き気がある場合も
頭痛 比較的強く出ることがある 軽い頭痛が出る場合がある
乳房の張り・痛み より強く感じる場合がある 軽度
不正出血 比較的少ない 発生することがあるが、続けると改善
血栓症のリスク リスクがやや高い 低用量のためリスクは低いがゼロではない

前述したとおり、中用量ピルは含まれるホルモン量が多いため、副作用が出やすい傾向があります。

最もよく現れる副作用は「吐き気」です。これは、ピルによる女性ホルモンの急激な変化が、消化器系に影響を与えることで引き起こされると考えられています。

吐き気や頭痛が起こった場合には、市販の吐き気止めや頭痛薬を使用しても良いとされています。
ただし、アセトアミノフェンが含まれる頭痛薬は、ピルの効果を薄める可能性があるため注意が必要です。

また、中用量ピルの服用後2時間以内に吐いてしまった場合、ピルの成分が体に吸収されていない可能性があります。再度服用が必要になるケースもありますので、医師に相談しましょう。

血栓症はピルの最大のリスク

ピル服用による最大のリスクは「血栓症」です。

血栓症とは、なんらかの原因で血管に血の塊ができて、血管が詰まってしまう病気です。

ピルに含まれる女性ホルモン「エストロゲン」には血を固まりやすくする作用があるとされています。

実際に低用量ピルを服用していない人が血栓症を発症するリスクは1万人あたり1~5人ですが、服用している人は1万人あたり3~9人と言われています。

特に35歳以上の人や、1日に15本以上タバコを吸う人は注意が必要です。診察時に必ず医師に伝えましょう。

ピル以外で生理を遅らせる方法はない!

ネット上では「チョコレートを食べたら生理が遅れた」や「急に運動をしたら生理が遅れた」といった声が見られることがあります。

しかし実際には、食べ物や運動、ツボなどで生理を遅らせる方法はありません。

不摂生や急な運動によってホルモンバランスが崩れ、生理不順になった方の体験が広まった可能性がありますが、どれも確実な方法と言えません。

生理日を移動したい場合には、中用量ピルまたは低用量ピルを服用しましょう。

生理日を移動できるピルは、ドラッグストアでは買えない!

移動したい次の生理まで期間がないとき、近くの薬局やドラッグストアで購入できれば安心と思う方も多いでしょう。

結論から言うと、中用量ピルや低用量ピルをドラッグストアで購入することはできません。

ピルをドラッグストアで買えない理由

ピルをドラッグストアで購入できない理由を3つご紹介します。

①ピルは医療用医薬品だから

ピルは「医療用医薬品」に該当するため、必ず医師のカウンセリングを受けた上で処方される必要があります。

ドラッグストアで購入できるのは、薬剤師または登録販売士によって販売ができる第1~3類医薬品です。

ドラッグストアに医師は在籍していないため、ピルを販売することはできないのです。

②用法容量の適切な指導が不可欠

ピルを自己判断で使用すると、避妊や生理周期の調整効果が十分に得られない場合があります。

医師や薬剤師よる用法容量の指導が不可欠であるため、ドラッグストアで購入することはできません。

③副作用のリスク

ピルには吐き気などの副作用だけでなく、血栓症という命に関わるリスクもあります。

そのため血栓症のリスクが高い方(喫煙者、高血圧の方、肥満の方など)には処方ができないケースもあるのです。

副作用を正しく理解せずに服用されることを防ぐために、ドラッグストアでは販売していないと考えられています。

アフターピルの薬局での販売は検討段階!

生理を遅らせるピルではありませんが、性行為後の緊急避妊薬であるアフターピルについては、薬局での販売が検討されています。

アフターピルは性行為後、服用するまでの時間が早ければ早いほど(72時間以内)避妊効果が高くなります。望まない妊娠を避けるためにも、薬局での販売に関する議論が行われてきました。

実際に2023年11月28日から、医師の処方がなくても薬局で販売できるかを調査する試験販売が、全国145の薬局で始まっています。

参考:公益社団法人日本薬剤師会「緊急避妊薬販売に係る環境整備のための調査事業報告書」

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生理を遅らせるピルはどこで購入できる?

ピルを購入するには、産婦人科などの医療機関を直接受診する方法と、オンラインで受診する方法の2つがあります。

受診方法 メリット デメリット
医療機関受診 ・対面での診察が可能
・適切な検査が受けられる
・時間と手間がかかる
・待ち時間が発生することがある
・診察料がかかることがある
オンライン受診 ・ 時間の節約ができる
・手軽に受診できる
・プライバシーが保たれる
・ 検査ができない
・処方の制約がある場合がある

医療機関(婦人科・産婦人科)

ピルの処方を受ける場合は、医療機関を受診するのが一般的です。

副作用やリスクに関する疑問点をその場で医師に質問できるので、初めてピルを服用する方でも安心と言えるでしょう。また、必要に応じて血液検査などの適切な検査を受けることも可能です。

ただしどんなに急ぎの場合でも、診療時間に合わせて受診する必要があり、さらに混み具合によっては待ち時間が発生する場合もあります。

医療機関を受診する場合には、余裕を持ったスケジュール管理が大切です。

オンライン診療

現在はオンライン診療を受け付けているクリニックが増えてきています。

オンライン診療とは、電話などで医師の診察を受けられるサービスで、クリニックと提携している薬局からピルが自宅のポストに届きます。

中には24時間予約を受け付けているクリニックもあります。忙しくて医療機関に足を運べない方や、自分に合うピルが分かっている方にはおすすめです。

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ネット通販は要注意!

通販や個人輸入でピルを購入される方がいますが、上述したとおりピルは医療用医薬品であり、医師の診断が必要な医薬品です。

海外から輸入したピルは、日本の法律に基づく安全性や有効性が確認できていないため、安心な薬とは言えません。

効果が得られないだけでなく、通常にはない副作用が起こる可能性もあります。体に悪影響を及ぼすケースも否定できませんので、ネット通販や個人輸入には注意が必要です。

参考:厚生労働省「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」

結論!ピルはドラッグストアでは購入はできない

結論、生理の移動ができるピルは、ドラッグストアで購入することはできません。
処方を受けたい場合には、必ず医療機関での対面診療またはオンライン診療で医師のカウンセリングを受けましょう。

特に生理日を早めたい場合には、前の生理開始時期からピルを飲み始める必要があるので、事前のスケジュール管理が非常に大切です。

忙しくて医療機関に行けないときには、オンライン診療も検討すると良いでしょう。

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