外陰部の違和感(腫瘤・下垂感)
外陰部の膣内に違和感があったり、膣からピンポン玉のようなものが顔を出していたり、下に引っ張られるような感覚(下垂感)が生じるときは、骨盤臓器脱を疑う必要があります。
歩きづらさを感じるほど症状がひどくなっても、「恥ずかしい」「どこに相談したらいいか分からない」といった理由により、我慢されている方が多いようです。
大阪市中央区北浜の山口あきこクリニックでは、適切な診断により外陰部の違和感の原因を特定し、症状の改善・治療を行っております。
違和感があると思ったときには、我慢せずにご相談ください。
外陰部の違和感(腫瘤・下垂感)の原因・可能性のある疾患
- 骨盤臓器脱ー膀胱脱(がん)、子宮脱、直腸がんなど
- その他、外陰部腫瘍、萎縮性腟炎
出産
骨盤臓器脱の原因の一つに、出産があります。特に経膣分娩で赤ちゃんの出生時体重が重い方は要注意です。高齢出産、会陰切開も同様です。
その他、吸引分娩、鉗子分娩、長時間に渡る分娩(一時的に難産といわれるもの)を行った方も将来的に骨盤臓器脱となる可能性があります。
骨盤底支持組織の異常
慢性的に腹圧をかけるような状態、生活習慣などが、骨盤臓器脱を引き起こすことがあります。
長期的に行う立ち仕事、農業、庭仕事、特定のスポーツ、便秘、肥満の他、喘息や花粉症、コルセット・ガードルの長期使用、介護に伴う重い物を持つ動作なども、骨盤臓器脱の原因となります。また、更年期、加齢も同様にリスク因子となります。
子宮がん、子宮筋腫などで子宮摘出をされた方も、子宮があった場所に臓器が沈むことで、骨盤臓器脱を起こすことがあります。
外陰部の違和感(腫瘤・下垂感)の治療
骨盤底筋訓練
軽度の下垂の場合、「骨盤底筋訓練」により弱った骨盤底筋群を強化することで、症状の改善が見られます。ただし、中程度以上の場合にはあまり効果が期待できず、他の治療法を検討することになります。
Ultra Vera(ウルトラヴェラ)
ペッサリーリング
膣内にペッサリーリングを挿入し、骨盤内の臓器の下垂を防ぎます。排便の際などに過度にいきむとリングが落ちてしまったり、おりものの増加や出血を起こす可能性もありますので、患者様によっては長期の使用に適さない場合もあります。定期的な通院、診療によって手術適応でない患者様、または手術が必要だが仕事や家庭の事情などですぐには手術ができない患者様が快適な生活を送られています。
手術による治療
症状が強く現れている場合には、手術が必要になる場合もあります。下垂している臓器や下垂の程度によって、術式を使い分け、症状の改善を目指します。
Q&A
Q、おふろに入った時、外陰部になにか触ります。
骨盤臓器脱(膀胱瘤、子宮脱など)の可能性があります。
骨盤臓器脱と診断された場合は、骨盤底筋トレーニングやペッサリー留置、手術など状況に応じて治療が可能ですので、病院にご相談ください。